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千穐こけら

「よいところを、ほんに無粋な男よのう、黜よ」
「て、天籟……貴様な。何度も言うが、状況をよく見ろ。いいか? 相手はあの麻姑仙だぞ?」
「わかっておるが?」
「ちゅーした後で、どんな目に遭わされるか考えろ! よくて半殺しだぞ!」
「それが何か?」
「おまえ、さては全部の責任を歩になすりつけるつもりじゃないだろうな。おい、こっち見ろ。目を逸らしてんじゃねえ!」
「小姑か。案ずるな、俺が麻姑を骨抜きにしてみせよう。これでも昔は」
「却ーっ下。歩の体をもてあそぶことはまかりならん!」
「今度は母上か。昔はまだ多少の兄貴風を吹かしていた気がするがな。今はすっかり保護者ではないか。融通の利かん男になったものよ」
「保護者上等! この物語、これ以上品下らせてたまるものか!」
「まあ良い。いずれまたおまえの目を盗んでやるさ。楽しみにしておれよ愚民ども! ふはははは!」
「だからやるなってのー!」

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