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ランゲルハンス島

あれは私が中学か高校の頃、長野かどこか、とにかく山の方に、母と2人で旅行に出かけたときのことでした。
観光地にありがちな、入口のドアのない開放的な土産屋で買い物をしていたときです。
ふと違和感が生じ、私は何気なく自分の腕を見やりました。
すると、なんということでしょう。スズメバチだかクマバチだかアシナガバチだか分かりませんが、見たこともないほど巨大なハチが、私の素肌にとまっていたのです。
私はフリーズしました。振り払うような真似だけは決してしてはいけないと、兄か誰かから聞いていたからです。
「おかん……」
そっと母を呼ぶと、「何ー?」と振り返った彼女もフリーズしました。
「え、どうしよ」
「どうしよ」
「どうしよ」
幸いどうしよどうしよ言っているうちに、ハチは何もせず飛んでいきました。
正直死ぬかと思った。

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