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渡矢シキ

おまけ(苦手な恋愛物克服コーナー)
7月20日、月子の話(35話参照)
 
送別会が終わり、あたしはその足で引っ越す事になっていた。何人かが見送ってくれる事になって、駅まで歩く。
「ねえ」
「なあに、日野原くん」
「新のこと、すき?」
あたしは日野原くんを見て、それから少し前を歩く新を見る。青井くんに肩を組まれ、彼は歩きにくそうにしてた。
「あたしね、好きな人の好みに合わせた恰好するのはやだなって、嘘ついてるみたいって思ってた」
でも、と足元に視線を落とす。
ピンクのぺったんこのサンダル。あんまり好きじゃなくて、ほとんど履いてなかった。
「好かれたくて、嫌われたくなくて、可愛い自分でいたいって思うのはいけないことじゃないよね。よくみせたいって思うのは、嘘ついてるわけじゃないよね」
「……そうだね」
遠くで新が笑う。
その唇の先で震える空気さえ好きになれそうな気がした。
 
(ではまた!)

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