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渡矢シキ

本編と関係ない例のアレ
 
鯨のようだと思った。
彼が会場に入場した時は、どこにでもいる奴だと思った。
オレの3連覇を後輩も先輩も先生も、他校の奴も信じてる。オレも、信じてた。
でも、そいつがトランポリンに上がった瞬間、それは間違いだったと悟る。
はじめの跳躍から、びりびりと身体が震えた。しなやかな身体は空中でも安定し、位置を違えず、正確に降りてくる。跳躍、姿勢、回転。そのどれもが緻密で、ものすごさの極みだった。
降りてくるときの背が、なにより美しい。
まるで、鯨のようだった。
世界中の芸術家達が絶望するような鯨の演技が終わる。
オレのトランポリンに捧げた3年間が、終わる。
 
終わる。
 
終わった。
 
そして鯨の――佐野環の時代が始まる音がした。
 
(続かない。動画見て鯨みたいだなって思って、あとタマに運動させたかった。来週のテーマは「あんたの犬になりたいわん」)
ではまた!

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