この作品が気に入ったら「応援!」

応援ありがとう!

4,428

渡矢シキ

(前回の続き)
 
「初対面だ。おれはあんた達が流してる――」
「黙れ、なぜ俺を狙う!」
「はあ……興奮、猜疑心、妄想。視野狭窄や飢餓感は?」
振り向くと、虚ろな目と視線があった。白目は青く、肌が乾燥してる。ダイナーが出したゴミの臭いとは別の、独特の甘酸っぱい臭いがした。
「『ハイブリッド』依存か。自分達が流してる物にハマるなんて」
『ハイブリッド』は若年層で人気のドラッグだ。若年層で出回る物は、大抵不純物が混ざっている。不純物は売人によって異なり、麻薬取締局に記録されている。それを元に売人を特定するんだ。だが高品質のドラッグが掛け合わされたハイブリッドは不純物がなく、驚異的な依存性を誇っていた。ハイブリッドが売人にもたらすのは、ドラッグに手を出した子供を守ろうとする裕福な親の金と情報だった。
「うるせ! お前、仲間は!」
「仲間ならさっきからそこに」
男の背後に1匹の犬がいた。
 
→続

この作品が気に入ったら読者になろう!

関連お知らせ