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朝貴

後ろから急ぎ足で誰かが近づいてくる。もしかして自分に用なのかと思い、振り返った。そこにはブラックスーツに身を包み、走ってきたはずなのに前髪一つ乱れていない、身だしなみの美しい女性が立っていた。
振り返った自分を見て、その女性がほうっと安堵の息をつく。
「突然申し訳ございません。私、ウェディングプランナーの塩崎と申します」
これぞ見本というお辞儀で、女性が名乗った。
そうして、ゆっくりと身体を起こした塩崎というプランナーが、一通の手紙を差し出した。
両手が添えられたそれを、きょとん、と見下ろすと、柔らかな微笑が返って来る。
「お二人より、お預かりしておりました。――はい。長らく、見守ってくださっていた読者の皆様にも、ぜひ出席していただきたい、と二人からの強い希望でございます。挙式は1月18日(月)18:00からです。どうぞ、コートなどをお忘れなく、温かくしてお越しくださいませ。……では」

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