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つばこ

『英雄を愛した少女⑥』
 
「私たちも気づいてたよ。あんたはこのままじゃ死ねない。いつか世界を滅ぼす存在になる。だから3人で作ったんだ。闇を封印するための魔石をね」
 
ルルカはつまらなそうにため息を吐くと、
 
「だけど、封印できるのは長い時間じゃない。ほんの一瞬だけ、あんたは無力な人間に戻る。その瞬間を狙うよ」
 
短剣を取り出し、ゼニスの胸元に当てました。『闇の塊』を封印し、すぐさまゼニスの命を奪うために。ゼニスは不安気に言いました。
 
「君が僕を殺すのか…。だが、君はどうなる? 僕が死んだら『闇の塊』が君に移るかもしれない」
「そうなるかもね」
「それはダメだ。『闇の塊』が暴走すれば君も無事ではすまない」
 
ルルカはそばかすだらけの頬を歪めて笑いました。
 
「ねぇゼニス…。あんたホント鈍い男だね。そんなのわかってる。だから、私もあんたと一緒に死ぬつもりなんだよ」(続く)

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