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渡矢シキ

(前回の続き)
そこには――セミの死骸が転がっていました。ビャッッと窓を反射的に閉めて、叫びました。
 
「おまえかよ!!!!!」
 
おそらくあの異音は、死にかけのセミが暴れていた音だったのでしょう。最後のぶつかったような音は、飛ぼうとしたセミがガチで窓にぶつかった音だったのかもしれません。あまりのオチに、ますますセミ嫌いが加速する――というような話を母にも話しました。ベランダのセミを何とかしてもらわないと困ります。ところが母は、こんなことを言いました。
 
「あのセミ、夕方に蹴飛ばした時はもう死んでたけど」
 
8月のお盆のただ中、時刻は草木も眠る丑三つ時。
朝まで続いたあの異音はなんだったんでしょうね?
 
(おしまい!ではまた!)

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